2016年5月20日金曜日

品詞の転用

【品詞の転用】
辞書では、同じ語に二つ以上の品詞と意味が示されているものも多い。そうした単語の場合は、文中で用いられて、初めてその後の品詞が決まるのである。

1:名詞と動詞
  ・He brought me a glass of water.(彼は私に水を一杯持ってきた)
  ・They water the garden every day.(彼らは毎日庭に水をまく)
  ※英語は基本的には主語に動詞が続くということを考えれば、
   二番目の文では、waterは動詞だと見分けがつく。

2:形容詞と副詞

  ・This bread is too hard to eat.(このパンは固くて食べられない)
  ・He worked very hard every day.(彼は毎日せっせと働いた

3:その他
  ・I have lived here since childhood.(私は子供のころからここに住んでいます)
  ・I have lived here since I was a child.(同上)
  ※sinceの次が名詞なら前置詞、節なら接続詞であることがわかる
  ・She wore a pretty dress.(彼女はきれいな服を着ていた)
  ・It is pretty cold today.(今日は結構寒い)

-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月19日木曜日

8品詞

【8品詞】

単語をその形態や機能から分類したものを品詞という。「品」は品種などの品と同じ用法で、要するに、品詞とは単語の区分けという意味である。英語ではふつう次の八つに分ける。

1:名詞(略語n.)

人や事物の名前や概念を表す語。名詞は、文の中で主語、目的語、補語などになり、数と格の変化がある。
  ・That is my uncle's house.(あれは私のおじの家です)
  ※uncle'sは名詞uncleの所有格。houseは「家」の意の名詞で、isの補語。

2:代名詞(略語pron.)

名詞の代用をする語。主語、目的語、補語などになり、数・格・性・人称による変化をする。
  ・Each of the girls brought her boyfriend.
   (少女たちはそれぞれボーイフレンドを連れてきた)
  ※eachは代名詞で主語。herはeach of the girlsを受けている代名詞で所有格。
  ・Which is yours?(どちらがあなたのものですか)
  ※whichのようなwh-形の語で疑問文に使われる語は、疑問詞ともいわれる。
   ここでは疑問代名詞。
   yoursは「あなたのもの」の意味の所有代名詞で、補語になっている。

3:形容詞(略語adj.)

名詞・代名詞を修飾する語。名詞などに直接ついて修飾するほた、補語の形でも修飾する。
比較変化をするものとしないものがある。
  ・His shoes are dirty and worn.(彼の靴は汚れており、履き古されている)
  ※dirtyは「汚れている」の意の形容詞。wornはwearの過去分詞からきた形容詞。
   ここでは、dirtyもwornも動詞areの補語になっている。
冠詞(a、an、the)も形容詞である。
  ・There was a kind of sourness in the flavor.(その味にはある種の酸っぱさがあった)

4:動詞(略語v.)

主語の動作や状態などを表す語。数・人称・時制・法の変化を持つ。「本動詞」と組み合わせて時制・法・態などの形態をつくるものを助動詞といい、動詞の中に含める。
  ・I will come soon.(すぐに参ります)
  ※comeが本動詞。willは未来を表す助動詞。

5:副詞(略語adv.)
動詞、形容詞、副詞を修飾する語。文全体を修飾することもある。比較変化をするものとしないものがある。
  ・Light travels very fast.(光は非常に速く進む)
  ※副詞のfastは動詞travelsを修飾しており、副詞のveryは、副詞のfastを修飾している。

6:前置詞(略語prep.) 

名詞・代名詞などの前に置いて、その語と文中の他の語句との関係を示す語。
これによって形容詞句や副詞句ができる。
  ・I haven't seen her in[for] five years.(彼女とは五年もの間会っていない)
  ※in[for] five yearsで期間を表す副詞句である。

7:接続詞(略語conj.)

語と語。句と句。節と節とを結びつける語。
  ・We sang and danced.(我々は歌ったり踊ったりした)
  ・Do the work as you were told.(その仕事は、言われた通りにしなさい)
  ※二番目の文では、、asは「~のように」の意味で、節と節を結んでいる。

8:間投詞(略語interj.)

喜びや悲しみなどの感情を表す語。鳴き声や擬音なども含める。間投詞は、本書では改めて解説しないので、ここに概略を示しておく。
  ・Ouch, that really hurts!(あ、痛っ。本当に痛いんだよ
  ※ah(ああ)、eh(えー)、er(えー)、oh(おお)、wow(わあっ)など。
  ・Hi. How are you?(やあ、元気?
  ※hello(やあ)、hey(おい)、hi(やあ)、hush(しーっ)など。
  ・Bang bang! You're dead.(バンバン、お前は死んだ
  ※昔、アメリカの子供たちが西部劇ごっこをしたときによく使ったセリフである。
   crack(ぼちゃん)、jingle(りんりん)、pop(ポン)、puff(プカプカ)など。
  ・Meow,meow,meow, then they began to sigh.
   (にゃご、にゃご、にゃーご、そこでため息をつき出した)<マザーグース>
  ※baa(メー)、bow-wow(ワンワン)、buzz(ぶーん)、moo(モー)など。
  ・Come, tell me all.(さぁ、全部話しなさい)
  ※my(おや、まあ)、say(あのね)、thanks(ありがとう)など。

【発展】
thanksも単独で言うときは間投詞として働くので、Thanks a lot.などと言う。
-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月18日水曜日

It seems that...構文

【It seems that...構文】
「・・・のようである」という意味は、<It seems that...>という構文を使って表す。このIt seems that...>という形は頻繁に使われるので、これを第何文型などと無理に分類してしまうよりも、このまま一つの慣用表現として覚えておくほうがよい。

  ・It seems that this theory is widely accepted.(この理論は広く受け入れられているようだ)

【発展】
「・・・のようである」の、<It seems that...>と同じ意味をIt appears that...>で表すこともできる。しかし、形容詞のapparentを使ったIt is apparent that...>という表現は、「・・・であるのは明らかである」という意味しか表さない。

It seems that he is tired.(彼は疲れているようだ)は、He seems to be tired.という形に置き換えられる。He seems that...という英語はない。
  

It seems that...>の否定形には、It seems that~not...>と、It doesn't seem that...>の二つの形がある。後者のほうが多いとされているが、前者も使われる。
  ・It seems that this theory is not widely accepted.
  ・It doesn't seem that this theory is widely accepted.
   (この理論は広く受け入れられてはいないようだ



-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月15日日曜日

第四文型<S+V+O1+O2>

【第四文型】
「AにBを~する」という意味を表すには、たとえば、"I explained it to him."(私は彼にそれを説明した)のように、第三文型にto Aをつければ良いが、ある種の動詞には、O1(~に)とO2(~を)という二つの目的語をこの順に並べて表すことができる。これが<S+V+O1+O2>の第四文型である。
「~に」という意味は、toのほかに、forでも表す場合があるから、第四文型をとれる動詞をこれに従って二つのタイプに分けることができる。

1:toをとる形に置き換えらえるもの
toは「着点」を意味するから、たとえば次の文では、フロッピーディスクが彼の手に入ったということが分かる。
  ・I handed him a floppy disk. ⇔ I handed a floppy disk to him.
   (私は彼にフロッピーディスクを手渡した)
  ※直接目的語がitのときはitを前に出して、I handed it to him.とするのがふつう。

目的語の順を入れ替えるときtoをとる主な動詞
●allot(割り当てる)、●award(与える)、fax(ファックスで送る)、●give(与える)、
●grant(かなえてやる)、●hand(手渡す)、lend(貸す)、offer(申し出る)、
pass(回す)、pay(払う)、promise(約束する)、send(送る)、show(見せる)、
teach(教える)、tell(話す)、throw(投げ与える)、write(書き送る)
   ※●のついた動詞はこの意味では原則としてO1は省略できない。
   (誤)He gave a book. 
   (正)He gave me a book. / He gave a book to me.


2:forをとる形に置き換えられるもの
forは、「~のために」という意味で、相手にとって何か利益や恩恵を生じるような場合に用いられる。
  ・He cooked me breakfast. ⇔ He cooked breakfast for me.
   (彼は私に朝食を作ってくれた)
    ※左の文では、文末にくるbreakfast、
     右の分では文末にくるmeが強調される。
     このグループの動詞は相手を表すO1がなくても、
     ほとんど文は成立する。
     たとえば、He cooked breakfast.だけでも文として成立する。

目的語の順を入れ替えるときforをとる主な動詞
buy(買ってあげる)、call(呼んであげる)、cook(料理してあげる)、
find(見つけてあげる)、get(手に入れてあげる)、make(作ってあげる)、
prepare(こしらえてあげる)、save(とっておいてあげる)


【発展】
①着点にも利益にも用いられる場合には、両者の意味の違いに注意。
 (a)Bring the chair to me.(そのいすを私のいる所まで持ってきなさい)
 (b)Bring the chair for me.(そのいすを私のために持ってきてください)
  ※(a)が単に場所を示すのに対し、(b)は「私が座りたいから」の意味がある。

②leave(残す)は、leave A for Bでは「BにAを残しておく」の意味だが、
 leave A to Bだと、「AをBに残して死ぬ」の意味になる。
  ・I left a letter for her on the desk.
   (私は机の上に彼女宛に手紙を残しておいた)
  ・He left a great amount of money to his family.
   (彼は家族に巨額の金を残して死んだ)

③cost(〔金額が〕かかる)、envy(うらやむ)、save(省く)などのように、
 常に<SVOO>の形で用いる動詞もあるので、辞書で確認してから使うのがよい。


3:直接目的語がto不定詞や名詞節の場合
①to不定詞の場合-<疑問詞+to不定詞>
  ・I asked her how to send an e-mail.(私は彼女にEメールの送り方を聞いた)
  
②名詞節の場合-that[wh-,whether,if]節
  ・He told me that he'd be home warly tonight.
   (彼は私に今夜は早く帰ると言った)
  ・This book taught me why he was such a great player.
   (この本は、どうして彼がそんなに偉大な選手だったのかを教えてくれた)




-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月13日金曜日

第二文型<S+V+C>

【第二文型】
be動詞などの自動詞を用いた分には、主語と動詞だけでは意味が完結せず、その欠けた部分を補う補語が必要なものがある。補語になるのは、主語と同様に、名詞、代名詞または名詞に相当する語句、および形容詞である。
意味上、主語=補語の関係になる。
  ・His home is a luxurious mansion.(彼の家は豪華な邸宅だ)
  ※a luxurious mansionがないと、His home isは、
   まるで「彼の家はである」という日本語と同じように文が完結しない。
   「~である」という意味の、be動詞は補語を必要とし、
   ここでは(a luxurious) mansionが補語である。

第二文型の形で補語をとることのできる動詞には、以下の1~4のようなものがある。

ただし、ここに示された意味を表すのに用いる場合である。

1:状態を表す動詞  ・It was dark that night.(その夜は暗かった)

  ※「~である」はbeを適当に変化させて用いる。

【補足】

①「~の状態である〔いる〕」の意味にlie、sit、standなどを用いることができる。
  ・The shop stood empty between 1997 and the end of 1998.
   (その店は1997年から1998年末までの間空いたままだった)
②「~のままでいる〔ある〕」の意に、continue、hold、keep、remain、stayなどが使える。
  ・The press remained silent.(報道関係は沈黙したままだった)

2:状態の変化を表す動詞

become:書き言葉でよく用いられる
  ・Blair became Prime Minister in 1997.(ブレアは1997年に首相になった)

get:話し言葉でよく用いられる

  ・It is getting warmer day by day.(日ごとに暖かくなっている)

go:望ましくない状態への変化を示す

  ・The milk had gone sour.(ミルクは酸っぱくなっていた)

come:「結果的に~になる」という意味を表すことがある

  ・His dream came true.(彼の夢は実現した)
  ※必ずしも望ましい状態への変化ばかりとは限らない。
  ・His worst nightmare came true.(彼の最も恐れていたことが現実のものとなってしまった)

grow:徐々に起こる変化を表す。

  ・The sky grew darker and darker.(空は次第に暗くなってきた)

fall:急にある状態になる場合で、慣用句になっているものが多い

  ・The baby fell asleep.(赤ん坊は寝入ってしまった)

turn:性質や外見の変化を表すことが多い

  ・leaves turn red in autumn.(秋になると木の葉は赤くなる)
  ※以上の動詞のうち、become、fall、turnは、形容詞のほか名詞と補語にとることもできる。
   (例)fall victim(犠牲になる)、turn traitor(裏切り者になる

3:印象を漠然と表す動詞

「~のようである」:seem、appear、look
seemが主観的印象を漠然と示すのに対し、同じく「~のようである」といっても、appearとlookはseemより視覚的である。
また、appearはseemに比べると、改まった書き言葉に向いている。
  ・He seems angry about something.(彼は何かに腹を立てているようだ)
  ・The university's guture appears[looks] hopeless.
   (その大学の未来には望みがないようだ)

【補足】

It seems[appears] that he is angry.とはいえるが、
It looks that he is angry.とは言えない。

4:感覚を表す動詞

「~と感じる」:look、feel、smell、sound、taste
  ・He looks depressed this morning.(今朝の彼は落ち込んでいる感じだ)
  ・This blanket feels soft.(この毛布は柔らかい感じだ)
  ・This flower smells wonderful.(この花はすばらしい香りがする)
  ・His voice sounds different from usual.(彼の声はいつもと違う感じだ)
  ・This milk tastes spoiled.(この牛乳は腐っている味がする)
   ※これらの動詞は、どれもbe動詞に置き換えても、文としては成立する。


-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月12日木曜日

第一文型<S+V>

【第一文型】
自動詞の多くはこの文型で用いられる。主語と動詞だけが文の主要素で、これにいろいろな修飾語句をつけることができる。
  ・All the people laughed loudly.(みんな大声で笑った)
  ※peopleが主語で、laughedが動詞。あとは冠詞と修飾語。

  ・Many insects live in water.(たくさんの虫が水中に住んでいる)

  ※insectsが主語でliveが動詞。in waterは場所を示す副詞句。

【補足】
liveは完全自動詞であるが「住んでいる」という意味を表すには修飾語句として必ず「場所」や「時」などを示す副詞(句)が必要である。このように、完全自動詞でありながら、「場所」や「時」などを表す副詞(句)が必ず必要な場所もあるので注意。
  ・The match is tomorrow [on Tuesday].(その試合は明日〔火曜日に〕あります)


-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用  

2016年5月10日火曜日

文の要素と修飾語句

【文の要素と修飾語句】
主語、述語動詞、目的語、補語を文の要素といい、これらを説明したり限定したりする語句を修飾語句という。
主語、目的語、名詞補語を修飾するのは形容詞的修飾語句で、述語動詞、形容詞補語を修飾するのは副詞的修飾語句である。
  ・The new president is a reasonable person.(新しい社長は分別のある人です)
   The         / 冠詞
   new        / 形容詞  
   president     / 主語
   is         / 動詞
   a                   / 冠詞
   reasonable / 形容詞
   person        / 補語

  ・Every day he  eagerly reads medical books in the library.(毎日彼は図書館で熱心に医学書を読む)
   Every day         / 副詞句(時)
   he                / 主語  
   eagerly             / 副詞
   reads        / 動詞
   medical            / 形容詞
   books               / 目的語   in the library     / 副詞句(場所)

【文の要素を欠く文】
文によっては、主語や述語動詞を欠くものがあるが、これらは一定のルールや、ハッキリした慣用による省略であって、勝手に省略してよいわけではない。
①命令文 - 主語のyouを欠く
  ・Pass me the salt, please.(塩を回してください)

②会話文
  ・Nice to meet you.(お目にかかれてうれしいです)
  ※これは文頭のIt isが省略されたもので、
   会話では文頭の<主語+be動詞>が省略されることが多い。

③慣用表現
  ・The sooner, the better.(早ければ早い方がよい)
  ※ The sooner (you do it), the better (it will be).の省略形。
-表現のための実践ロイヤル英文法-より引用